自然育児 森のわらべ多治見園 インタビュー

子どもたちが自主的に助け合う

保護者(お子さん卒園生・OGサポーター)インタビュー

Q. なぜこの学び場を選んだのですか?

TVでドイツの森のようちえんのことを知り、自主性を大事にするのがいいなと思っていました。
子どもができてから、多治見で森のようちえんができると聞いて、体験に参加し、入園しました。
最近は皆で外遊びができる場が少ないので、野外でびのび過ごせるのがいいなと思いました。
ともちゃん(代表)やスタッフが言っていることも、子育てに必要だと感じました。
例えば、「はやく」「汚い」「危ない」はなるべく言わないようにして、子どもをじっくり見て待ってあげましょう、といったことです。
最初の子どもなのでつい心配してしまいますが、こうしたことが頭にあるだけで気持ちの余裕が持てると思いました。
また、目指したい子育てが一緒の親と関われるのもよかったです。
子どもが卒園後も、ピンチヒッターとしてたまにスタッフをしています。
在園中から一緒に過ごしてきた子たちなのでかわいいです。
子どもの方は、野外保育から学校に入ってどうかなと思っていましたが、別に大丈夫でした。
その場の状況を自分で判断して行動できるので、座って話を聞く場面ではよく聞いているようです。
初めてのことも多いので、慣れない面はありますが、ゆっくりやればいいと思っています。

保護者(お子さん卒園生・サポートスタッフ)インタビュー

Q. なぜこの学び場を選んだのですか?

お義姉さんがこの園に子どもを入れていて、話を聞いているうちにいいなと思うようになりました。
体験に来たら、いつもは大人しめな子なのに、初めて会った子と棒の取り合いをしていて、違う一面を見ることができました。
もともと外で元気に、というタイプではないのですが、直感で「ここに入れよう!」と決めました。
通っているうちに、「こうなって欲しい」ではなく、「そのまま大きくなればいい」と思えるようになりました。
子どもは今学校に通っています。
心配もありますが、園にいた頃から色んな子を見ているので、きっと大丈夫だと思えます。
当番でスタッフをする中で、自分の子の嫌なところも見ているので、何かあっても「この子がそんなことする訳ない」とは思わず、冷静に見ることができています。
子どもが卒園してからも、他の子に対しても愛着があって、この子たちの成長も見てみたいと思い、スタッフをお手伝いすることにしました。
可児市からなので遠いのですが、それでも関わっていきたいと思える場です。

保護者(お子さん年長)インタビュー

Q. なぜこの学び場を選んだのですか?

子どもたちをみていると、ただただうらやましく思います。
遊具のない場所でも、自分たちでいろんな遊びを考えて何時間も遊んだり、お家の中でも日常使うものでひょいっとおもちゃを作ってみたり。
想像力や発想力がものすごく身についていることを実感しています。
そして、何よりも、園児1人1人に対してとても手厚い保育をしてくださっているおかげで、子どもたちは親以外の大人にも心を許して育ってくれていると思います。
最初に親から離れて出かけていく社会が、こんなにも温かく見守ってくださる場所だったことは、子どもたちにとって本当に幸せなことで、これからの人生においてとても貴重な時間になるのではないかなと思います。

★「2014年 メッセージ集 自然育児 森のわらべ 多治見園」より転載

保護者(お子さん年中)インタビュー

Q. なぜこの学び場を選んだのですか?

いつもお世話になっている方に、「森わらは一つの家族みたいだね」と言われてすごく嬉しい気持ちになったことがあります。
私は息子が一人なのですが、森わらの子どもたちが自分の子のように可愛くて、沢山の子どもたちのお母さんになれたような気持ちになってしまう時があります。
他のお母さんたちも、息子のことを本当に可愛がってくださり、時には叱って、温かく見守ってくださっています。
スタッフの方もこんなにもいい人ばかりと思うくらい素敵な方ばかりで、時にはお母さんのように、友達のように。
ここぞという時には、しっかり見逃さずに指導してくださっています。
森わらの子どもたちは、沢山の大人に愛情を注いでいだき、この大切な時期に生きていく力を身につけているのを実感しているところです。

★「2014年 メッセージ集 自然育児 森のわらべ 多治見園」より転載

園長/コアスタッフ・浅井さんインタビュー

Q. この学び場に込めている思い

子どもができる前は愛知県長久手市に住んでおり、公立保育園で保育士をしていました。
野外保育を取り入れた園で、染物や季節の行事やお散歩などを楽しんでいました。
専業主婦に憧れて園を辞め、子どもが授かった後春日井に引越し、春日井市の森のようちえんに子どもを入れました。
親としてのみ関わるつもりでしたが、元保育士であることからスタッフとして頼られるようになり、代表者が産休に入ったときは園長代理としてお手伝いしました。
子どもが卒園し、多治見市に引っ越したのを機に、多治見に森のようちえんを立ち上げようと決めました。
私自身の森での母としての経験が原点なので、子育ての喜びをお母さん自身が感じ、仲間と共に子育てを楽しめることを大事にしています。
自分も含めて、全てのスタッフが「母であること」を優先できるように、たくさんのスタッフに関わってもらっています。
手当はありますが、スタッフとして子どもと関わることでお金でないものを得てもらえるのではと思っています。
保育で大事にしていることは、ありのままの存在をまず認め、受け入れることです。
それができた上で、自ら育つ力を発揮できます。
大人も同じで、皆がありのままで、意見が違っても安心してモノが言えるように働きかけています。
例えば、新しく入ったお母さんには、会議で私も皆も対等に話すのを感じて貰いたいと思っています。
そうした大人同士の互いに尊重された温かい空気感が、子どもたちの健やかな育ちにも大きな影響をもたらします。
今、自主保育系の園の立ち上げのお手伝いなどもしています。
「森のようちえん」という形態は、もともと自主保育からスタートしています。
お母さん同士ならではの苦労や工夫を伝えることで、誰でもやれるんだということをお伝えしていきたいです。
そして、森のようちえんを全国に増やしていけたらと思っています。

コアスタッフ・奥村さんインタビュー

Q. この学び場に込めている思い

スタッフとして最近特に心がけていることは、「子どもの行動を肯定して見る」ということです。
もちろん、これは絶対にいけないということはあります。
けれど、大人の私にはわからない、考え付かない理由が子どもの行動にはあることが多いと、感じています。
だから、私にとってはここでこれ?というときも、声をかけずに見守ってみるか、「どうしたの?」「なにかあった?」など、聞くようにしています。
すると、その子の世界が見えてきたりします。これがとてもおもしろい。
そして、我が家……今年高校2年生になった長男。4人の子ども達の中で、どうも彼とはうまくいかないことが多い。なぜ?
私が気になる部分、息子にとっては全く気にならず、私がなぜ怒っているのか理解できない。
私には息子の気になる部分がわからず、ずかずか踏み込んでしまっているらしい。
ふと、立ち返ったのは、上記のこと。最近は、これでいい感じ♪
これは、子どもだけでなく、どの人にも当てはまることなんですね。
「人の行動を肯定して見る」
今まで、否定してみていたわけではありませんが、意識しだしたのは、森わらのスタッフになってから。
森わらから、優しい世界が広がるようです。

★「2014年 メッセージ集 自然育児 森のわらべ 多治見園」より転載・一部編集

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